DOUBLE LOVE RING(2)

大学を卒業して田舎の実家に戻ってきた響(ひびき)。
ある日、台風で壊された部屋の修理にきた大工さんは、元同じクラスの優作だった!! 医院の息子の優作は、親の大反対にあいながらも夢だった大工になるため修行中。
そして、優作から「同じクラスだったときから好きだった」と告白された響きは…!? 「キラキラ」他2編を収録!!出版社を経営するエリオット家の令嬢ブリジットは、一族の秘密を暴く本を出版する計画を立てていた。
だが、そのために重要な情報を求めて訪れたコロラドで、事故に遭っていっさいの記憶を失ってしまう。
ベッドで目を覚ましたとき、マックという男性が目の前にいたが、なぜかそのあとも彼は献身的に面倒を見てくれる。
自分の名前さえも思い出せないけれど、彼のそばにいられるのならずっとこのままでもいい。
そう願い始めたとき、ブリジットは思わぬ真実を知る。
久しぶりに実家に帰ったローズ・ウインドクロフトのもとを思いもよらない人物が訪ねてきた。
数カ月前、一夜だけのすばらしい時間を過ごしたトム!私を夢中にさせて、何も言わずに去っていった男性――そして今や、私のおなかにいる子どもの父親である人だ。
だが、やっと会えたトムに駆け寄ろうとしたローズに向かって、彼は驚くべき言葉を口にする。
トムがデヴリン家の一員であることが最近判明した、と。
なんですって?ウインドクロフト家の敵と言われるデヴリン家の?その場に立ち尽くしたまま、ローズは青ざめた顔で思いを巡らせた。
この妊娠を、絶対にトムに知られるわけにはいかない。
真夜中の館と呼ばれる屋敷を見上げながら、シリーニは自分の幸運に胸をはずませた。
インテリアデザイナーのシリーニは、住み込みでこの壮大な屋敷の改修を手伝うことになった。
館の主エイドリアンは、扱いにくい人だというが、こんなすてきな屋敷に住めるのならそんなことはかまわない。
だが、その夜、眠れないままにベッドを抜け出した彼女は男性の声に思わず立ちすくんだ。
「暑くて眠れないのか?」幻かとみまがうほどハンサムな男性が、じっとこちらを見ている。
なんてすてきな男性。
だけど、なぜあんなに悲しそうなの?リーニーはなぜか胸騒ぎを覚え、その場に立ち尽くした。
ドナはひさしぶりに故郷に戻ってきた。
十五年前、ドナは恋人マックのいとこジェイクにひそかに許されざる思慕の念を抱いていた。
そしてある夜、偶然二人きりになったとき、思いのたけをすべてジェイクにぶつけたのだ。
だが、その直後、マックが突然の事故で亡くなり、罪悪感を抱えたままドナは故郷を離れた。
今、目の前にいるジェイクを見て、ドナの心臓は高鳴っていた。
だけど、決してこの気持ちを口にすることはできない――あの夜に生まれた秘密を彼に知られてはならないのだから。
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